マキベエの基本的な施工方法とは?活用するメリットや業者の選び方のポイントを紹介!  

皆さん、こんにちは。東京都江戸川区を拠点に耐火被覆工事を手がけている、株式会社實川耐工です。


丈夫なイメージのある鉄骨ですが、実は火災時の熱に弱いという弱点があります。550℃を超えると急激に強度が低下し、建物の倒壊につながる危険があるのです。この弱点を補い、万が一の火災から建物を、そして人々の命を守るのが「耐火被覆工事」です。


耐火被覆にはロックウールやモルタルなど様々な材料が使われますが、近年、その施工性の高さと品質の安定性から「マキベエ」という耐火被覆材が大きな注目を集めています。


この記事では、次世代の耐火被覆材「マキベエ」の特徴から、具体的な施工方法、メリット、そして失敗しない業者選びのポイントまで、専門家の視点から詳しく解説します。




■マキベエとは?



マキベエとは、ニチアス株式会社が開発した「巻き付けタイプ」の耐火被覆材です。

そもそも耐火被覆材とは、鉄骨造の建物の柱や梁といった骨組みを覆い、火災の熱から守るための材料です。いわば、鉄骨にとっての「耐火の鎧」と言えるでしょう。この耐火被覆で構造部を守ることで、火災発生時に建物がすぐに倒壊するのを防ぎ、人々が安全に避難する時間を確保します。


マキベエは、耐熱ロックウールをシート状にした製品を鉄骨に巻き付け、専用のピンを溶接して固定するという、極めてシンプルな工法を採用しています。


従来の耐火被覆工事では、材料を現場で水と混ぜて吹き付ける「吹付け工法」が主流でした。しかしこの方法では、職人の技術力によって品質にムラが出たり、粉塵の飛散対策として大規模な養生が必要になったりという課題がありました。


一方、マキベエの「巻き付け工法」は、熟練した技術が不要で、粉塵もほとんど発生しません。施工性に優れ、品質も作業環境も高いレベルで安定させられるため、新しい時代のスタンダードとして急速に普及しているのです。




■マキベエの基本的な施工方法



マキベエの施工は、主に以下の6つのステップで進められます。吹付け工法に比べ、各工程が非常にシンプルです


①材料搬入

まずは材料を施工する場所に搬入します。必要な量を適切に搬入することが大切です。


②材料切断

搬入したシート状のマキベエを、施工する柱や梁のサイズに合わせてカッターやハサミで正確にカットします。


③巻き付け

カットしたマキベエを施工箇所に隙間なく巻き付けます。その後、専用の溶接ガンを使い、マキベエの上から鉄骨に向かってピンを打ち込み、溶接して固定します。


④取り合い部等処理

柱と梁が接合する部分など、部材同士が交差する「取り合い部」も隙間が生まれないよう、丁寧にマキベエを施工します。この処理が耐火性能を大きく左右します。


⑤自主検査

施工箇所に規定通りの厚さが確保されているか、ピンは適切に固定されているかなどをチェックします。マキベエは工場生産品で厚さや密度が均一なため、品質の確認が容易なのも利点です。


⑥清掃・片付け

自主検査で問題がなければ、現場の清掃と片付けを行い、すべての作業が完了となります。




■マキベエを使用するメリット



マキベエを採用することには、施主様・元請け様双方にとって大きなメリットがあります。



・施工中、施工後の発じんがほとんどない

マキベエの表面は不織布で加工されており、施工中・施工後に粉塵がほとんど発生しません。そのため、吹付け工法で必須だった大掛かりな養生が不要になり、他の工事との並行作業もしやすくなります。クリーンな環境は、作業員の健康を守ることにもつながります。



・安定した品質

マキベエは、管理の行き届いた工場で生産されるため、厚さや密度にムラがありません。現場の環境や職人の技術に左右されることなく、常に設計通りの安定した耐火性能を発揮します。基材である耐熱ロックウールは、800℃の高温に3時間さらされてもほとんど収縮しない高い性能を誇ります。



・工期短縮

巻き付けてピンで留めるだけのシンプルな施工は、作業時間を大幅に短縮します。特別な技量を必要としないため、人手不足が深刻な建設業界における省人化にも大きく貢献。短時間で広範囲を施工できるため、タイトなスケジュールの現場や大規模プロジェクトで特に効果を発揮します。




■業者選びのポイント



マキベエの性能を最大限に引き出すには、信頼できる業者選びが不可欠です。以下の2つのポイントを必ずチェックしましょう。



・対応工事

まず、マキベエの施工に対応しているかを確認するのは当然ですが、加えて「建築施工管理技士」などの国家資格保有者が在籍しているかを確認しましょう。専門知識と技術力の証明となり、安心材料になります。 また、万が一の不具合にも迅速に対応してくれる、アフターフォロー体制の整った業者を選ぶことが重要です。



・耐火被覆工事の経験

耐火被覆工事全体の実績はもちろんのこと、「マキベエの施工実績」が豊富かを必ず確認してください。業者のホームページで施工事例を確認したり、直接問い合わせて実績を提示してもらいましょう。経験豊富な業者ほど、現場に応じた最適な施工ノウハウを持っています。




■まとめ



マキベエは、施工が簡単で品質も安定していることから、多くの現場で採用が進んでいる次世代の耐火被覆材です。従来の吹付け工法の課題であった「品質のムラ」「粉塵」「工期」といった問題を解決し、建設業界全体の効率化にも貢献します。


鉄骨造の建物にとって、耐火被覆工事は安全性の根幹をなす重要な工事です。そして、その性能を100%発揮させるためには、高品質な材料と、それを扱う確かな技術の両方が欠かせません。


マキベエを使った耐火被覆工事をご検討の際は、ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に、信頼できる施工業者へご相談ください。




■マキベエを使用した耐火被覆工事は、株式会社實川耐工にお任せください。



株式会社實川耐工は、耐火被覆工事を専門とするプロフェッショナル集団です。マキベエの施工実績も豊富にございますので、安心してお任せください。


弊社の強みは、アスベスト除去から耐火被覆工事まで一貫して対応できることです。圧倒的な施工スピードと、仕上がりの美しさ、そして現場に合わせた臨機応応変な対応力で、お客様の幅広いご要望にお応えします。


20代の若手スタッフが中心だからこそ実現できる、体力とフットワークの軽さが私たちの自慢です。抜群のチームワークで、安全かつ迅速に施工を進めます。お問い合わせいただければ、すぐに打ち合わせや現場調査にお伺いし、お客様にとって最適な施工プランをご提案いたします。


もちろん、新築工事だけでなく、経年劣化した耐火被覆材の改修工事にも対応可能です。施工後のメンテナンスまで責任を持って担当いたします。


實川耐工は、「火災が発生した時も安心して避難でき、日常生活でも安心してお過ごしいただけるように」をコンセプトに、一つひとつの現場に誠実に向き合っています。


耐火被覆工事に関するお悩みやお困りごとがございましたら、どんな些細なことでも構いません。まずは一度、お気軽に株式会社實川耐工までお問い合わせください。



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