皆さん、こんにちは。
東京都江戸川区を拠点に耐火被覆工事を手がけている、株式会社實川耐工です。
鉄骨造の建物では、「耐火性能の確認」が重要なポイントになります。鉄骨は高温に弱く、火災時には急激に強度が低下する性質があるため、多くの建物では鉄骨を守る耐火被覆が施工されています。
この耐火性能の確認は、建物の安全性だけでなく、火災保険の構造区分の判断や、用途変更・改修工事の際の法令確認にも関わります。しかし実際には、「自分の建物が耐火建築物なのか」「耐火被覆が適切に施工されているのか」が分からないケースも少なくありません。
この記事では、鉄骨造の耐火性能を確認する方法について、書類の見方から現地でのチェックポイントまで、専門業者の視点で分かりやすく解説します。
■なぜ鉄骨造で「耐火性能」の確認が必要なのか?

鉄骨造の建物では、耐火性能が建物の安全性や維持管理に大きく影響します。まずは、なぜ耐火性能の確認が必要になるのかを整理しておきましょう。
なお、「耐火」という言葉から「火に燃えない建物」をイメージされることもあります。しかし実際の耐火構造とは、火災時に一定時間建物の構造を維持し、避難時間を確保するための仕組みです。そのため鉄骨造では、鉄骨を高温から守る耐火被覆が適切に施工されているかどうかが重要になります。
・火災保険料(構造級別)を適正に算出、見直すため
建物の火災保険料は、建物の構造や耐火性能によって大きく変わります。火災保険では、建物の構造などをもとに「構造級別」と呼ばれる区分が設定されており、耐火性能が高い建物ほど保険料が安くなる仕組みになっています。
たとえば鉄骨造でも、耐火被覆が施されているか否かによって、耐火構造として扱われる場合と非耐火構造として扱われる場合があります。構造区分が正しく判定されていないと、本来より高い保険料を支払っているケースもあるため注意が必要です。
そのため保険の契約や見直しを行う際には、建物の耐火性能を正確に確認しておくことが重要になります。
・建築基準法を満たし、建物の安全性を担保するため
鉄骨造は軽量で強度の高い構造ですが、火災時には高温によって急激に強度が低下するという特徴があります。そのため建築基準法では、用途や規模に応じて鉄骨を耐火被覆などで保護することが求められています。
耐火被覆が適切に施工されていない場合、火災時に鉄骨の温度が上昇し、建物の構造が早期に損傷する恐れがあります。これは避難時間の確保や建物の倒壊防止にも関わる、非常に重要な要素です。
鉄骨造と鉄筋コンクリート造の違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
S造(鉄骨造)とRC造(鉄筋コンクリート造)の違いは?鉄骨造のメリットや耐火被覆が必要な理由について解説
■【書類編】鉄骨造の耐火性能・構造の確認方法

耐火性能を確認する最も確実な方法は、建物の設計書類や確認申請書を確認することです。まずは書類から建物の構造を把握する方法を見ていきましょう。
・建築確認申請書(第四面)で確認する
建物の耐火性能を確認する際、最も確実な資料が建築確認申請書です。とくに「第四面」と呼ばれる書類には、建物の構造や耐火性能に関する情報が記載されています。
この書類には「耐火建築物」や「準耐火建築物」といった区分が明記されており、建物の耐火性能を確認する重要な手がかりになります。
耐火建築物と準耐火建築物の違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
準耐火建築物とは?耐火建築物との違いや耐火被覆の重要性など耐火被覆のプロがわかりやすく解説!
・設計図面、仕様書、パンフレットでの確認
確認申請書が手元にない場合でも、設計図面や建物の仕様書から耐火性能を確認できる場合があります。
図面には鉄骨の仕様や耐火被覆の材料が記載されていることが多く、耐火被覆の種類や厚みなどが分かるケースもあります。また、ハウスメーカーが手がけた建物やプレハブ建築などでは、仕様書やカタログに耐火性能が記載されていることもあります。
こうした資料を総合的に確認することで、建物の耐火性能をある程度把握できます。
・【注意】証明には別途書類が必要なケースも
ただし、すべての建物の確認申請書に耐火性能が記載されているとは限りません。
たとえば「省令準耐火構造」などの場合、確認申請書には明確な記載がないケースもあります。その場合は、ハウスメーカーや施工会社が発行する証明書などを確認する必要があります。
保険会社によっては、耐火性能を証明する書類の提出を求められる場合もあるため、必要に応じて施工会社へ確認することが大切です。
■火災保険における構造級別の区分と鉄骨造の扱い
火災保険では、建物の構造や耐火性能によって保険料が変わります。その判断基準として用いられているのが「構造級別」です。まずは住宅向け火災保険で使われる代表的な区分を確認しておきましょう。
・火災保険の構造区分(M構造・T構造・H構造)と鉄骨造の扱い
住宅向けの火災保険では、建物の構造を主に三つの区分で分類しています。
<M構造>
主な建物: 耐火構造の共同住宅(RC造マンションなど)
特徴: 耐火性能が高く、火災保険料は比較的安い
<T構造>
主な建物: 耐火・準耐火構造の住宅、耐火被覆された鉄骨造
特徴: 一般的な耐火性能を持つ建物
<H構造>
主な建物: 木造住宅など
特徴: 非耐火構造に分類される建物
耐火性能が高いほど火災のリスクが低くなるため、一般的にはM構造、T構造、H構造の順に保険料が安くなる傾向があります。
・鉄骨造は基本的に「T構造(耐火構造)」に該当する
鉄骨造の住宅は、耐火被覆などによって耐火性能が確保されている場合、火災保険では「T構造」として扱われることが多くなります。鉄骨は火災時に高温で強度が低下しやすいため、耐火被覆によって鉄骨を保護し、一定時間構造を維持できるようにする設計が一般的です。
ただし、耐火被覆がない鉄骨造や簡易な構造の場合は、非耐火構造として扱われるケースもあります。
また、住宅以外の建物では、火災保険の構造区分が1級・2級・3級といった区分で判定される場合もあります。鉄骨造でも、耐火被覆の有無や建物の仕様によって区分が変わることがあるため、保険契約時には建物の構造や耐火性能を確認しておくことが重要です。
■【実物・現地編】プロが行う「耐火被覆」の確認ポイント

書類上では耐火建築物として扱われていても、実際の建物では耐火被覆が損傷している場合があります。そのため、現地での確認も重要になります。
・テナント退去時・原状回復時の「剥がれ・欠損」チェック
テナントの原状回復工事などでは、内装解体の際に耐火被覆が削られてしまうトラブルが少なくありません。
とくに鉄骨の柱や梁の周辺では、設備工事や配線工事の際に耐火被覆が一部取り除かれているケースがあります。こうした状態を放置すると、火災時の耐火性能が低下する恐れがあります。
テナント退去後の点検では、鉄骨周辺の耐火被覆が損傷していないかを直接確認することが重要です。
スケルトン渡しや原状回復について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
スケルトン渡しとは?原状回復の違いと解体後の2大トラブルを紹介!
テナントの原状回復でよくあるトラブルは?対策と耐火被覆とアスベストのリスクを紹介!
・アスベスト(石綿)含有の有無の確認
古い建物では、耐火被覆材にアスベストが含まれている可能性があります。現在では法改正により、改修工事や解体工事の前にはアスベストの事前調査が義務化されています。
そのため、古い耐火被覆材を補修したり撤去したりする場合には、専門業者による調査が必要になるケースがあります。
アスベスト調査の制度について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
アスベスト調査の義務化はいつから?調査対象の工事や罰則を徹底解説!
解体工事の前に知りたい!アスベストが使用されている建物の年代を判定する方法とは?
■まとめ
鉄骨造の建物では、耐火性能の確認が建物の安全性や保険契約、改修工事の計画に大きく関わります。確認申請書や図面などの書類で構造を把握することに加え、現地で耐火被覆の状態を確認することも重要です。
とくにテナント工事や改修工事の後は、耐火被覆が損傷しているケースもあるため注意が必要です。建物の安全性を維持するためには、専門的な視点での確認と適切な補修が欠かせません。
■耐火被覆工事でお困りなら、株式会社實川耐工にお任せください。

耐火被覆工事は、建物の構造や施工条件を踏まえた専門的な判断が求められる工事です。とくに鉄骨造の改修工事やテナント工事では、既存の耐火被覆が損傷しているケースや、古い耐火被覆材にアスベストが含まれている可能性もあります。そのため、現地確認と事前調査を含めた適切な対応が重要になります。
鉄骨造の耐火被覆や耐火性能の確認方法についても、専門業者としてサポートしております。
東京都江戸川区を拠点に関東一円で施工を手がける株式会社實川耐工では、耐火被覆の調査から施工までワンストップで対応しています。アスベスト事前調査や除去工事にも対応しており、耐火被覆補修・再施工まで一体で進めることが可能です。
豊富な施工実績に基づく施工スピードと仕上がりの美しさにも定評があり、物流施設や商業施設、公共施設など幅広い建物に対応しています。急な工程変更にも柔軟に対応できる体制を整えており、現場条件に応じた施工計画をご提案いたします。
耐火被覆の調査や改修工事をご検討の際は、専門業者である弊社までお気軽にご相談ください。無料相談やお見積もりにも対応しております。
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